2019年7月23日、韓国政府は李洛淵首相主宰により開催された規制に関する自由特区委員会において、釜山市を含む7つの自由特区を発表した。今回の規制に関する自由特区は、政府主導により本格的な規制緩和を通じた新産業の育成基盤を用意したという点で意味が大きい。

2019年3月、自治体から提出された34の特区計画について委員会の検討を経て、8つの自由特区を優先申請対象に選定した。また自治体からの正式な申請を受けた後、関係省庁会議、分科委員会など検討を経て、審議委員会による最終審議を行っていた。

またその期間中、特区指定のため、新技術、規制、消費者保護など、さまざまな分野の民間専門家たちが分科委員会に参加して特区事業について検討し、関係省庁の前向きな協力を得て、申請された規制における特例はほとんどが許可された。

パク・ヨンソン韓国中小ベンチャー企業部長官は以下のように述べた。

「ゲージに閉じ込められた鳥に空がないように、規制に閉じ込められてしまえば革新はない。新産業と関連した規制を緩めて地方財政を支援し、地域経済を育成するのが自由特区だ。今日、歴史的な最初のボタンを押した。」

「技術革新のため、規制の特例を許可するだけではなく、関連する技術の開発に邁進している企業、特に若い創業したばかりのスタートアップも新たな機会を持つことができるようにする。規制の自由特区を介して革新的な企業が活発に創業でき、自由に新技術を活用することができる環境を構築して、ベンチャー企業の盛り上がりを支援できるように務める。」

今回、規制に関する自由特区に指定された釜山市は、改ざん耐性のあるブロックチェーン技術を活用し、偽造や削除などが不可能な様々なサービスを提供するモデル市となるだろう。

また、ブロックチェーンを通じて地域で使用可能な暗号通貨、水産物履歴管理、観光サービスなど、ブロックチェーンの技術を拡張・適用することで生活に密着したブロックチェーン産業の成長が促進されるという。

釜山市は、今回のブロックチェーン特区の指定を受け、経済効果として895億ウォン(約90億円)、付加価値として629億ウォン(約63億円)、企業誘致と創業効果が約250社と予想しており、ブロックチェーン産業およびそれに付随する応用産業の育成、既存の地域産業(物流、観光、金融など)の高度化によって地域経済が活性化すると期待する。

韓国政府は今回、釜山市におけるブロックチェーン特区について暗号通貨は許可しないという方針も明らかにした。

また釜山市が計画しているブロックチェーンベースの地域通貨は、プリペイド電子支払手段の性格であり、法定通貨に基づいているため、許可する方針だという。

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今回の規制に関する自由特区指定を受け、釜山市は韓国における第4次産業革命におけるモデルケースとなる可能性がある。

現代自動車グループのヒュンダイペイ(HYUNDAI PAY)は釜山市がブロックチェーン規制の自由特区に最終的に指定されたことを受け、釜山市の主産業である観光分野において、ブロックチェーン技術を活用したスマートツアープラットフォームサービスを推進すると発表した。

このスマートツアーサービスは、ブロックチェーン技術を活用し、釜山地域の観光地や宿泊施設、レストラン、アフィリエイトによる割引が可能な施設の情報などを総合的に判断し、旅行計画に合わせカスタマイズされた観光パッケージをワンストップで利用することができる観光サービスプラットフォームある。

釜山に訪れた観光客はこのスマートツアーのアプリを使用し、予約や決済をワンストップで行うことができる。デジタルチケット及びバウチャーシステム連動にしており、観光施設への入場やアフィリエイト割引クーポンの発行/使用も可能になる予定だという。

提携契約を結んだ加盟店は、スマートツアーアプリを宣伝チャンネルとして活用することで広告効果が期待でき、顧客に対してリアルタイムでの精算を提供することができる。

釜山市は、今回の自由特区を起点に金融、物流、観光、データ分析などの分野をに広げ、産業エコシステムを構築することにより、第4次産業革命に備え、地域経済の活性化を図る方針だ。

同社の代表は以下のように述べた。

「釜山市が規制自由特区に指定されて非常に嬉しく思う。今後は釜山市と一緒に様々な官民協力プロジェクトを本格的に推進し、釜山市が第4次産業革命時代のデジタル技術革新をリードするブロックチェーンとフィンテックのメッカになるように積極的に手伝いたい。」