ブロックチェーン専門の開発とコンサルティングを行う株式会社BUIDLと、住宅金融事業を行う日本モーゲージサービス株式会社の子会社で、住宅保証プログラム事業およびICT・クラウド活用による業務支援事業を行う株式会社住宅アカデメイアは業務提携を行い、ブロックチェーン技術を活用した住宅分野の電子取引システム等を共同開発すると発表した。

矢野経済研究所の調査によると、ブロックチェーン技術は様々な分野への利用が検討され、2020年には事業者売上高ベースで国内で約1,235億円規模に利用が拡大すると予測されている。「データの改ざんが困難」というブロックチェーンの特性を活かし、信頼性が求められる契約書・権利等のデータの記録や、業務効率化、また実物価値を載せたりと様々な分野での活用が進んでいるのが現状だ。

住宅業界においては、紙や口約束による契約締結、多数のステークホルダーによる複雑さなど、古い商習慣が根強く残り、合理性や透明性といった観点からは程遠い。

こういった現状を踏まえ、BUIDLと住宅アカデメイアは業務提携を行い、ブロックチェーン技術の活用により透明性・信頼性の高い電子取引システムの共同開発に取り組んでいくという。

実際の取り組み内容としては住宅建築請負におけるトレーサブルで信頼性高い電子取引システムの共同開発するという。

元請負、下請負、孫請負、建材の仕入れ等、様々な商取引が発生する住宅建築請負全体における商取引の電子契約・電子決済および契約書等のエビデンスを保管・管理ができるサービスを共同開発する。

紙による契約が電子化されることによって印紙代等のコストや手間の削減といった合理化だけでなく、口約束が未だ行われている下請負や孫請負の契約締結が、改ざん耐性の高いデータで管理・保管され、透明で信頼性の高い堅牢な取引ができるようになるという。

また日本モーゲージサービス株式会社は、2019年7月16日に一般社団法人住宅フィンテック・コンソーシアムを設立している。

他産業と比べてICT化が遅れていると言われている住宅業界は、住宅建築を請け負うプレイヤーは中小企業が圧倒的多数を占め、住宅を構成する建材や設備等の部品の種類や数は膨大であり、最終的には工事業種ごとに下請業者が工事を行う等、生産工程や産業構造が複雑だ。そのためICTの導入が進みづらく、また各法人が単独で導入するケースが多いため、産業全体で見ると限定的な分野でしか合理化が進まないという問題がある。

住宅産業の成長のためには、サプライチェーン統合によるコンソーシアム型の電子決済・電子契約等の新しい仕組みを構築し、その仕組みを法人の垣根を越えて横断的にシェアリングするため、住宅フィンテック・コンソーシアムを設立したという。