2019年8月6日、米国連邦準備制度理事会(FRB)は、「FedNowサービス」と呼ばれる新しい24時間リアルタイムの決済サービスを開発すると発表した。

FRBが開発する最終的には24時間365日稼働する高速決済サービスは、現在の連邦準備制度より柔軟に管理できるため、個人や企業に広く利用され、米国に経済的利益をもたらす可能性があるとした。

現在の連邦準備制度(Federal Reserve System:FRS)は、米国の中央銀行制度で約100年前に設立され、安全で効率的な米国の決済システムの中核機能として決済サービスを提供してきた。

連邦準備制度では、アメリカ国内を12の地域に分け、12行の連邦準備銀行をボストン、ニューヨーク、サンフランシスコなどに設置している。各地区の連邦準備銀行はFRBの管理の元、それぞれが独立して運営されている。またその地域にある商業銀行との紙幣の貸し借りやインターネットを介した取引だけでなく、アメリカの金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)が行われる2週間前に地区連銀経済報告書を作成するなど、幅広い業務を行う。

商業銀行が顧客に行うサービスと似通ったサービスを行うことからしばしば「銀行の銀行」とも呼ばれている。

そのため設立されてからの歴史において、全国の10,000を超える金融機関への支払いおよび決済サービスのプロバイダーとしての役割も担ってきた。この金融機関へのアクセスは、新しい決済サービスがインフラストラクチャとなるのをサポートすると期待されている。

連邦準備制度理事会のラエル・ブレイナード氏は以下のように述べた。

「誰もが即時かつ安全に支払いを行う能力を持ち、すべての銀行はコミュニティにサービスを同じように提供する機会を持つべきだ。FedNowは、全国のあらゆるコミュニティのあらゆる規模の銀行が顧客にリアルタイムで支払いを行うことを可能にする。」

2018年FRBは、より迅速な支払いをサポートするために、連邦準備制度によって開発される可能性のある潜在的なサービスに関するパブリックコメントを募集していた。連邦準備制度が新しい高速決済サービスを開発すべきかどうかについて意見を求め、90%以上が連邦準備制度が提供するサービス及びその24時間リアルタイムの決済サービスを運営することを支持した。

FRBはFedNowサービスが2023年または2024年に利用可能になると予想。

さらに、加盟銀行や企業間の決済システムである「Fedwire Funds Service」および、連邦準備銀行が運営する多国間決済サービスである「National Settlement Service」の営業時間を最大24時間365日まで延長することも検討しているという。

今回の開発により民間部門のリアルタイム決済サービスにおける流動性管理を促進し、より迅速な支払いを可能にし、幅広い範囲をサポートするとした。