IBMは、エンタープライズ分野での利用を想定した次世代分散型台帳「ヘデラ・ハッシュグラフ」の運営審議会メンバーになったと発表した。

今回、インドの大手電気通信会社である「TataCommunications」も参加を表明している。

ヘデラ・ハッシュグラフは全く新しい同意形成の方法を提供するプラットフォームだ。

ヘデラの共同創業者であるハーモンとリーモン・ベアードは1993年から、米空軍で機械学習アルゴリズムの構築に携わる5人のメンバーの一員として、ともに働いた。ハーモンはその後、マネージャーとして米政府のミサイル防衛システムのためのソフトウェア・プログラムの開発に貢献したほか、サイバーセキュリティ関連の2社を立ち上げている。

ハーモンとベアードは2015年、大企業向けのプライベート・ブロックチェーンを構築する「スワールズ(Swirlds)」を共同で創業。

2016年には、ヘデラ・ハッシュグラフを創設している。ヘデラのアルゴリズムを開発したのは、カーネギーメロン大学でコンピューター・サイエンスの博士課程を、3年をかけずに修了した共同創業者のベアードだ。

同社HPによるとへデラ・ハッシュグラフは、中央管理者不在(第三者が間を取り持たなくても)のネットワークにおいても、お互いを知る必要も信頼する必要もなく安心して共同作業や取引を行い、合意形成を可能にするという。またブロックチェーンの基礎になっている膨大な資源を使用するプルーフオブワークが不要だという。

今後、数百万以上のノードが稼働するソフトウェアの更新や運営を担うのが「へデラ運営審議会」だ。

この新議会の初期メンバーにはドイツテレコム(Deutsche Telekom)、DLA Piper、マガジネ・ルイーザ社(Magazine Luiza)、野村ホールディングス株式会社、Swisscom Blockchain AGなど、業界や地域を横断した世界トップレベルの企業39社が参加している。

ヘデラ・ハッシュグラフCEOであるマンス・ハーモン氏は以下のようにコメントした。

「ヘデラ運営審議会にIBMとTata Communicationsが加わったことでヘデラ・ハッシュグラフのガバナンスはより非中央集権化する。また、この参加はハッシュグラフ・コンセンサス・アルゴリズムに対する強い信頼の現れでもある。私たちのガバナンスモデルは権力が集中しないように設計されているし、台帳に安定性とスケーラビリティーを提供している。これにより開発者は安心してアプリケーションを作ることができる。」

運営審議会メンバーはヘデラ・ハッシュグラフにおけるソフトウェアの更新や運営政策を構築する上で等しく投票権を持っているという。ヘデラのガバナンスモデルは台帳フォークの阻止、ソフトウェアの品質保証、そしてソースコードを公開することでユーザーを保護することだ。運営審議会メンバーは連続2期6年までと定められている。

IBMブロックチェーン技術のヴァイスプレジデント、ジェリー・クオモ氏は今回の参加表明に関して以下のように述べた。

「ヘデラ運営審議会に参加をし、公開台帳(Public Ledger)と業界固有ネットワークの関係性を模索できることを楽しみにしている。Hyperledger(ハイパーレジャー)はエンタープライズがブロックチェーン台帳の構築、管理、そして展開をする枠組みとして事実上の業界標準になっている。ヘデラ・ハッシュグラフはHyperledger Fabricを活用した展開を興味深い形で強化、簡素化できると信じている。これによりグループやネットワークを構築し、広げることが容易になる。」