米国の調査会社ガイトナー(Gartner)によると、米国でモノのインターネット(IoT)テクノロジー導入している企業の多くがブロックチェーンを採用し、IoTネットワークと組み合わせているという。

今回の調査は、2019年5月から6月までの間、オンライン調査を通じて実施。IoT導入企業500社以上から回答を得た。

調査を受けて、同社のAvivah Litan氏は以下のように述べた。

「IoTとブロックチェーンネットワークの統合は、デジタルトランスフォーメーション(DX)とイノベーションのスイートスポットであり、調査によると、予想よりはるかに速いペースで進んでいる。」

IoTにおいてブロックチェーンは大きな存在

米国のIoTテクノロジー導入企業の75%はブロックチェーンを既に導入、もしくは2020年末までに導入する予定だという。またブロックチェーン導入企業のうち、86%が2つのテクノロジーを掛け合わせて、様々なプロジェクトを行なっている。

「これらの結果は、私たちが予想したよりも重要であり、はるかに強力だ。ブロックチェーンとIoTはテクノロジーとしてまだ導入の初期段階にある。しかしブロックチェーンテクノロジー自体は未熟にも関わらず、企業はそれらを組み合わせ、ビジネスにおいて好ましい成果を生み出し始めていることを表している。」

主なメリットはセキュリティ、信頼性の向上、コストの削減

調査回答者の63%は、IoT /ブロックチェーンを組み合わせたプロジェクトの最大のメリットは、複数の参加者がいるトランザクションとデータのセキュリティと信頼性の向上であると回答。また56%が、最大のメリットはビジネス効率の向上とコストの削減であると述べている。

IoT導入企業でもブロックチェーンの採用は業界によって差がある

ブロックチェーンの導入は、接続されたIoTの「モノ」を管理するすべての業界に大きな影響を与えるが、IoT導入企業においてブロックチェーンの採用率が最も高いのは、製薬、エネルギー、天然資源、公益事業、輸送の企業だという。

同氏によると

「これらの業界はすべて、物理的な商品の動きをビジネスモデルに持っているため、特にブロックチェーンとIoTテクノロジーの組み合わせによって可能になった、現実とデジタルの世界をつなぐという恩恵を受ける」

一方で、金融サービスは、IoTネットワークによって追跡される物理的なものはなく、実物の商品やサービスを扱っていないため、ブロックチェーンの導入率は最も低かった。

ブロックチェーンとIoTの組み合わせは革新的なビジネスモデルを構築するも、5〜10年はかかる

同氏によると、ブロックチェーンの実装段階において、いくつかのプロジェクトは複数に接続されたものによって生成されるトランザクションのスケーリングに苦労してるという。また、長期的には、IoTとブロックチェーンの組み合わせが革新的なデバイスとビジネスモデルを可能にすることを期待しつつも、ブロックチェーンとIoTの両者における技術的な成熟にはまだ5〜10年かかると述べた。


ガイトナー調査:https://blogs.gartner.com/avivah-litan/2019/12/05/iot-integration-sweet-spot-blockchain-per-gartner-survey/