3月末、ドイツ移民難民局(BAFM)は、自らが行ったPoC(Proof of Concept)の結果から、ブロックチェーン技術は国の移民受入プロセスに関わる大きな課題を解決することができると結論づけた。
ニュルンベルクにあるBAFMは、ドイツにおける全移民問題に対処する機関である。今回の実験について、ホワイトペーパーを公開している。

デジタル個人認証はヨーロッパ統一を推し進める可能性を秘める

このPoCは、BAFMとフラウンホーファー研究機構応用情報技術研究所(FIT)との協力で行われた。

目的は2つあり、ひとつは、現在課題となっている移民のデジタル個人認証による管理が、ブロックチェーンを実装することにより、できるようになるかを判断することだ。そして、もうひとつはよりよい情報のフローを作り、移民問題に関わる全ての政府機関を支援することである。

PoCの結果、ブロックチェーンを利用することで、ドイツに入国する移民のデジタル個人認証を、書類を必要とせず、かつ安全に運用できる可能性があるとした。つまり、移民が入国する際に生体認証情報の提供を義務付けることで、それが実現できる可能性があるということだ。
ただし、この生体認証情報は、様々な場面で政府に利用される可能性がある。

また、BAFMのホワイトペーパーでは、このソリューションがドイツだけでなくヨーロッパ全体で採用されるべきであるとの提案がなされている。

「ブロックチェーンは、移民受け入れという制度を、デジタルの力で可能にするかもしれない。このシステムによりEU諸国は移民受け入れ手続きにおける分散型管理プラットフォームを作ることができ、ヨーロッパへの移住を申請する者の登録をスムーズにできるようになる可能性がある。ブロックチェーンベースの個人認証プラットフォームをヨーロッパ全体で構築することができれば、ヨーロッパ統一への一歩になることも考えられる。デジタル個人認証は、根本的なレベルでヨーロッパ統一を実現するための助けとなるだろう。」

ドイツ移民難民局のホワイトペーパーより

GDPRはデジタル個人認証の足かせとなるか?

EU一般データ保護規則(GDPR)が2018年に施行されてから、多くの機関は個人情報の収集方法を見直さなければならなくなった。
ホワイトペーパーでは、このような個人情報を保護する法律が、ブロックチェーンを利用してデジタル個人認証を扱う際に障害になる可能性があると記されている。

その一方で、上記のような枠組みを作りつつ、いかなる個人情報保護法にも抵触しないように対応することができるとも強調されていた。

https://bitcoinexchangeguide.com/german-immigration-agency-says-blockchain-tech-could-help-europe-strengthen-asylum-procedures/