
ロシアのメガバンクであるアルファ銀行が、ソフトウェア企業R3と貿易金融テック企業TradeIXの共同事業による貿易融資イニシアチブ「Marco Polo」に参加した。
2017年9月にローンチされた「Marco Polo」は、世界的金融機関によって開発されたプラットフォームである。Marco Poloは、ING、ドイツのメガバンクであるコメルツ銀行、BNPパリバ、アングロガルフ貿易銀行、ナショナル・ウエストミンスター銀行、フランスの投資銀行ナティクシス、タイ最大手バンコク銀行などの銀行で構成される。
「Marco Polo」は、2017年に銀行コンソーシアムが行った実証実験が成功した後、昨年試験段階に入った。
オープンAPIとCordaのブロックチェーン技術を活用した「Marco Polo」は、コストや時間、リスクを削減しながらも、顧客満足度を高め、データ統合を円滑に行うことで、銀行と顧客の間の商業資本および運転資本の運用を効率化することが期待されている。
このブロックチェーンベースの貿易金融プラットフォームにより、銀行はERPシステムを利用する貿易アプリケーション、P2P(Procure to Pay: 調達から支払までのビジネスフロー)、ロジスティクス、決済システム、即時トランザクションを組み込めるようになる。
アルファ銀行の貿易金融部門トップであるディナ・マルクロワは、Marco Poloネットワークは「成功するための最高のパートナーとなる可能性がある、最先端で先見性のある貿易金融およびブロックチェーン技術のコンソーシアムである」と述べた。
さらに彼女はこう述べた。
「私たちは、エンドツーエンドソリューションや顧客にとってより良いサービスを提供するため、また世界のサプライチェーン・マネジメントを最適化するため、貿易や供給に関わる最高の金融サービスを開発していくつもりだ。そのためオープンAPIや分散型台帳技術(DLT)を含む最新技術に投資していく。」
R3のデビット・ラッターCEOは、「Marco Poloネットワークはアルファ銀行に幅広い金融ソリューションへのアクセスを提供し、効率性と透明性を高めるだろう」と述べた。