ソーシャルメディア大手のフェイスブック(以下:FB)は、2019年に入り、ブロックチェーン関連の求人を増やしているようだ。

FBの求人ページでは現在、通信技術マネジャー、スレッドリサーチャー(脅威調査員)、データサイエンティスト、プロダクトマネジャー、プロダクトデザイナー、ブランド戦略・マーケティングマネジャー、エンジニア、コミュニティ・メディア・ウェブマネジャー、UXリサーチャー、その他の役職を含む、幅広い分野でブロックチェーン関連の求人を出している。

その中でも、最も一般的でない役職は、「グローバルセキュリティと重要なビジネスパートナーとの懸け橋を務めながらFB所属ブロックチェーン組織の連絡係として働く」グローバルセキュリティ戦略パートナーというポジションだろう。

求人票には、プロダクトに関する詳細についてはほとんど記されていないが、FBが大きな目的を持っているのは確かである。

「我々の究極の目標は、今はない様々なものを何十億もの人々が利用できるようにすることである。それはヘルスケアや公正な金融サービス、あるいは情報の保存や共有に関する新しい方法かもしれない」

以前からFBはブロックチェーンに大きな関心があることをほのめかしていた。

ニューヨークタイムズ紙は、フェイスブック、ワッツアップ、インスタグラムを含む同社のプラットフォーム全体で使えるトークンの研究をFBが続けていると報じている。
そのトークンは、基軸となる数種類の法定通貨に裏付けられたステーブルコインの一種になる予定であるという。記事によると、FBでは50人のエンジニアが既にトークン作成に乗り出しており、2019年の上半期にリリースされる見込みだという。

FBのCEO、マーク・ザッカーバーグは自身が投稿したハーバード大学法学部教授との討論ビデオの中で、ソーシャルメディアのこれからの姿について次のように述べている。

「ユーザーはブロックチェーン技術によってソーシャルメディアに参加する仕組みについてあらためて考えるようになり、それによりブロックチェーン技術を使った仕組みが現在のFacebook Connectと呼ばれるシステムにとって代わる可能性がある。」

また分散型システムへ移行した場合のユーザーとってのメリットについて

「あなたは自身の情報を登録し、それを分散型システムに保存することで、基本的に仲介者なしにあらゆるサイトにログインできるようになる」と述べた。

2018年には、ペイパル元社長であるデイビッド・マーカスは、FBでのブロックチェーンリサーチリーダーという新しい役職について言及し、暗号通貨取引所コインベースを離れた。
これはFBのブロックチェーン分野で目指す行き先はコインベースとの利益相反を生むような重大なものであったことを示すものだろう。

また、ニューヨークタイムズ紙のジャーナリストであり、「デジタルゴールド:ビットコインの信じられない歴史」の著者としても知られているナサニエル・ポッパー氏は自身のツイッターで、Facebookがステーブルコインの資産的な裏付けを確保するため、ベンチャーキャピタルから約10億ドルの資金調達を計画していると投稿した。

さらに彼は、ブロックチェーンプロジェクトの大きな魅力の1つが非中央集権化であることを考えると、第三者の投資家を株主として受け入れることで、FBの支配力を相対的に抑え、コミュニティの分散化を実証できるようになるだろうと述べている。