政府系開発企業「マレーシアデジタルエコノミーコーポレーション(MDEC)」は、6月17日~21日にマレーシアで開催されたTECWEEKカンファレンスで、テクノロジーフリーランサー、特にブロックチェーンプロジェクトをサポートするスキルを持ったスペシャリスト誘致のため、新たに短期ビザプログラムを導入すると発表した。

新しいビザの導入の背景には、マレーシア政府のブロックチェーン導入に対する最近の動きが関係している。当局は食料品のサプライチェーン追跡のためにブロックチェーン使用を発表し、エネルギーおよび農業関連プロジェクトをブロックチェーンベースのソリューションに投入することにも関心を示している。しかしその需要を満たすにはITスペシャリストが全く足りていないという。

MDECの成長エコシステム開発担当副社長ノルヒザム・アブドゥル・カディール氏は、新たなビザプログラムについて地元メディアにこのように説明した。

「私たちはブロックチェーンのポジションを皮切りに新しいビザプログラムを始めるつもりだ。発行されるビザの数は、マレーシアのブロックチェーン企業が運営するプロジェクトによって異なる見込みだ。」

このプログラムは、シンガポールを拠点とする NEM財団 およびエストニアを拠点とする求人プラットフォーム Jobbatical と共同で開始された。Jobbaticalには海外市場からのスペシャリスト供給が望まれる一方、NEM財団には採用予定のスペシャリストのスキル評価が期待されている。

SG Education Group創設者兼会長のセリ・ガネシュ・パラニアパン氏はこうしたマレーシアにおけるハイレベルなスペシャリストの欠如について、次のように指摘している。

「インドネシアとシンガポールは若いスペシャリスト向けに特別な教育プログラムを用意するなど、Industry 4.0の発展に必要なスペシャリスト育成という点で、マレーシアよりはるかに先行している。」

またパラニアパン氏は、新しいビザプログラムでマレーシア市場にスペシャリストを誘致することで、間接的にブロックチェーン領域におけるマレーシア人のスキル向上が期待できるという自身の見解を述べた。

他の東南アジア諸国はブロックチェーン領域に特化したビザプログラムはないが、シンガポール、香港、タイなどにはテクノロジー企業向けの優遇システムがある。例えばタイの「Thai SMARTビザ」や香港のテック人材誘致スキーム「TechTAS」などだ。

マレーシアの新しい「ブロックチェーンビザ」は、特にパーム油の輸出や果物や野菜の輸入の際の信頼性および透明性の担保に活用が見込まれるブロックチェーンプロジェクトを対象としているようだ。また今回の試みはマレーシアのデジタルイノベーションを加速させるだろうとして期待されている。

ソース: https://techwireasia.com/2019/06/malaysia-introduces-new-tech-visa-to-attract-blockchain-talent/
ソース:https://www.thestar.com.my/tech/tech-news/2019/06/18/mdec-piloting-tech-freelancer-work-visas/