「The Nodist」では、業界著名人や将来のキーパーソンとなる人物の、主に「人となり」に焦点をあててインタビューを行っていく。それにより読者の方々に、ブロックチェーンや暗号通貨が持つ価値や可能性を正しく伝え、この新しい流れを少しでも身近に感じていただきたいと考えている。


その最初となる「Genesis Block」は、「ミスビットコイン」の愛称で親しまれ、世界でもトップクラスのブロックチェーンエバンジェリストとして活躍する、藤本真衣氏 だ。

「The Nodist」の取締役でもある彼女が、今までどんな道を辿り、ここまで来たのか。
そして、業界のトップランナー達と常日頃から接している、彼女はどのようなことを考えているのだろうか。

弊社代表取締役である齋藤との対談を通じて、彼女が歩んできた道のりやブロックチェーン・暗号通貨メディア「The Nodist」への想いを語ってもらった。

藤本さんは、この業界に長く携わっていらっしゃいますが、この業界や今の仕事に携わる前に何をされていたのですか?
家庭教師の会社と、キッズ・フォトのウェブコンテンツ制作会社で働いていました。
その後、株式会社グラコネという会社を立ち上げ、現在も経営しています。グラコネで暗号通貨・ブロックチェーンだけに絞って仕事をすると決める前は、イベント企画、コピーライター、PRマーケティング、映像制作、TV番組制作に至るまで、幅広く仕事をしていました。その時に培った経験が今に生かされていると思います。
子供関係の仕事をされていたのに、暗号通貨やブロッックチェーンに興味を持ったのはなぜですか?何かきっかけとかあったのですか?
私が最初に興味を持ったのは、キッズ・フォトのウェブコンテンツ制作会社で寄付プラットフォームを立ち上げようとした際、海外送金の手数料が高すぎるという問題にぶつかった時でした。送金手数料が高すぎて、せっかく集めたお金なのに届けたいところに望む金額が送れない、自分達が思っているようなものが作れないと悩んでいた時に、ビットコインに出会いました。
実際に使ってみて、本当に驚きましたね。 「え!こんな一瞬で送金できて、しかも海外送金手数料が10円以下で済むの?法定通貨だと3000円近くかかるのに?」 それがスタートでした。
実際に体験されたというのはとても大きいですね。
それはいつ頃の話ですか?
ビットコインを知ったのは、2011年12月ですね。
7年以上も前ですね。随分と早い時期からご存知だったのですね。この業界に携わるようになってから影響を受けた方がいらっしゃれば、ぜひ教えてください。
影響を受けた方は数え切れない程、たくさんいらっしゃいますが、敢えてひとりあげさせていただくとしたら、最初に私にビットコインを教えてくれたロジャー・バーです。私が海外送金について悩んでいるタイミングで、彼が現れて、ビットコインの事を教えてくれていなかったら、興味も持たずにこの業界には入ってなかったと思います。
ロジャー・バー。彼は黎明期からビットコインや暗号通貨を支援している方ですよね。
はい。ビットコイン財団を創設したり、「ビットコイン・ジーザス」という愛称で呼ばれています。
当時はまだビットコインはそれほど有名ではなかったと思うのですが、当初から業界の中心人物となるような方との繋がりを持っていらしゃったというのはすごいですね。
実は、出会ったのは本当に偶然で。英会話の先生に紹介してもらったんです。(笑)
そうなんですね。(笑) まさに運命的な出会いだったということですね。
藤本さんが、今注目されているプロジェクトはありますか?
バイナンスチャリティーですね。自身でも暗号通貨の寄付プラットフォーム「KIZUNA」を運営しています。彼らの推進力、影響力、開発力は素晴らしいので、力を合わせて何か一緒にできる事があれば良いなぁと思っています。彼らの活動は今後も注目していきたいです。
藤本さんにとって「寄付」というのは、ライフワークのひとつなのですね。
そんな感じですかね。「寄付」というもの自体が正しい行為なのか思い悩む時期もありました。寄付は自立を妨げるという意見もあるので。ただ今は私が思い描く世界を実現するための手段が、この業界にあると確信しています。
とは言っても、まだまだ新しい業界なので、法律面、マーケットなど不安定なところは多いと思います。
実際、2017年後半の高騰から、2018年は年始から大きく相場が下落した年でもありました。 藤本さんは昨年の相場をどのように捉えていらっしゃいますか?
清掃と調整の為の時間だったと思っています。
清掃とはどういうことですか?
マーケットが冷え込んでも諦めずに、まだ産まれたての技術、業界を成長させようとしていた人が残ったという印象を持っています。なので、そうではない人は去り、より綺麗で強いコミュニティーになったという意味で、清掃と表現しました。
なるほど。 それでは、2019年のマーケットやブロックチェーン市場はどのように動くとお考えですか?
実は、2019年に入って、日本でも世界から注目されそうなプロジェクトが水面下で、しかもすごいスピードで動いています。2017年4月に、日本が世界に先駆けて暗号通貨に関する法整備に動き、注目されて盛り上がりました。今年は同じように盛り上がる年になると考えています。ただ前回の時とは違い、マーケットを健全に成長させる為に、技術に強い人が積極的に関わってきています。今回は前回とは違った盛り上がり方をするのではないかと感じています。
それは楽しみですね!
「The Nodist」でもコンテンツやカンファレンスを通じて、大いに盛り上げていきたいですね。
はい!もちろんです!
2019年はマーケットも盛り上がるといのことですが、もしコインホルダーの方に何かアドバイスがあればお願いします。
ブロックチェーンの実装など技術的な側面が進むと、今後も様々な暗号通貨が世に出てくると思います。 中身がよくわからない暗号通貨を大量に買ったり、管理の仕方がわからないまま持ったりするのはやめた方がいいと思います。特に管理の仕方がわからないまま持ってしまうのは、鍵の開け方がわからない金庫に自分の資産を入れるようなものですから。
藤本さんからみて、この業界の課題や問題点はどういうところだと思っていますか?
まだ小さな業界なので、業界内で固まっている印象があります。それが業界の成長スピードを阻害してしまう要因になるのではないかと思っています。
私はNot For Saleという団体に所属しているのですが、ここは世界8カ国のパートナーから集まったグローバルなリサーチチームです。例えば、ホワイトペーパーのリサーチ数は5,000以上になります。トップグローバル企業を対象に「この領域にはブロックチェーンが向いてる」「この領域にはブロックチェーンを使う必要はない」など、ブロックチェーン活用のユースケースを紹介することで検討するきっかけを作り、ブロックチェーン業界全体の活性化を目指して活動しています。既存の業界とブロックチェーンの業界が協業する事で、マスアダプションの手助けにもなると思っています。
確かに一般の方々に普及させるためには、大企業を含めたプレイヤーがまだまだ少な過ぎるということは言えますね。認知される機会が圧倒的に少ないですからね。
様々な活動をされている藤本さんですが、ビジネスを進める上で大事にされていることは何ですか?
付き合う人を選ぶという事、人とのご縁を大事にするという事でしょうか。 今年に入るまでは、単に人とのご縁を大事にするという事しか思ってなかったのですが、自分の大事な仲間、時間、信頼を守るために、より一層付き合う人は選んでいこうと思っています。
どの業界も多かれ少なかれあるのかもしれませんが、ICO詐欺などが各国でいまだに問題になりますよね。目に見えるプロジェクトや製品がまだまだ多くはないので、「人」が一番大切という藤本さんの考え方に納得です。
このビジネスに携わる上で、今までで1番大変だったことは何ですか?
この業界は、金融、経済、ITに詳しい人の集まりなので、いつもプレイヤーの皆さんについていくのが大変で。そして情報も通常の業界の4倍早いと言われてるじゃないですか。周りに頭の回転が早い方も多くて、正直、劣等感の塊でしたね。最初は全部やらなきゃと気張っていて、とても苦労しました。
情報も早いですし、変化も早いですからね。
ただ、今は考え方も変わって、自分の得意なことにフォーカスしていこうと考えられるようになりました。
藤本さんが得意分野にフォーカスできるようになった。それだけ、いろんなバックグラウンドの方が入ってきて、業界の裾野が広がってきたということでしょうか。
それもあるかもしれません。
ところで、藤本さんが実現したい世界や夢ってどのようなことですか?
「KIZUNA」で寄付した団体の子供達が、より良い環境で生活できるようになって、1人でも多くの子供達が自分らしく生きられる世界が見れたらいいですね。暗号通貨が、本来持っている性質を活かして、人が幸せになることに使われていくと嬉しいです。
10年後はどのようになっていると思いますか?
繰り返しになりますが、本当にスピードが早くて、10年後、この分野がどうなっているのか正直なところ、わかりません。 ただ、確実なのは、この「The Nodist」で、私がこれからインタビューしていく人たちが活躍している未来が見えます。(笑)
プライベートだと、きっと私はその頃は子育てをしながら、活躍し続けるプライヤーたちを今とは違った形で応援していると思いますね。
10年後もこの業界を見守っていらっしゃるということですね。 多分その頃には、今以上に藤本さんから影響を受けたという人がたくさんいるでしょうね。
そうなれるように、これからも頑張りたいと思います。
この業界以外で、影響を受けた人物や起業家はいらっしゃいますか?
ユニセフ親善大使としても活躍した、女優 オードリー・ヘップバーンです。家にもオードリーの写真を置いてたり、今もスマホの待受がオードリーです。(笑)
『私達ができないことはたくさんあります。子どもたちに死んでしまった親を生き返らせてあげることなんてできません。でも、私達には、子どもたちに、もっとも基本的な権利を返してあげることができます。健康に生き、優しさの中に生きるその権利を。』という彼女の言葉がとても好きです。
彼女のこの言葉を思い返す度に『完璧は無理だとしてもできることを最大限にやろう』という意思を持つことができます。
藤本さんが、世界中を飛び回りながら、精力的に活動されているのは、そういう気持ちを持たれているからなんですね。
影響を受けた本や映画があればお聞きしたいです。
藤田田さんの著書「ユダヤ商法」です。私は起業家なのに、ボランティアのように動いていてばかりで、ビジネスが下手だとか言われることが結構あります。自分でも起業家としては失格だと思っていたのですが、ある時、顧問を務めさせて頂いているGMOインターネットの熊谷さんから「『ユダヤ商法』にも書いているように、『商売人が大切にすべきなのは業界のトップとかそういう人ではなく、その人をつないでくださるコネクターの方だ』と書かれていて、藤本さんはまさにそのコネクターです。」と言って下さった事がありました。すぐさま取り寄せて読んだのですが、その本のおかげで、自分がやってきた事には価値があると思えるようになり、自信が持てるようになったんです。
藤本さんが「人」を大事にしながらやってきた事に、その本は太鼓判を押してくれたのですね。
映画はどうですか?
映画は、『ソーシャルネットワーク』ですね。Facebookを創設したマーク・ザッカーバーグ達を描いた映画なのですが、その映画に登場してくる、ウィンクルボス兄弟は、今となっては暗号通貨業界で活躍するキーパーソンです。 IT革命からブロックチェーン革命へと繋がっているというワクワクを感じることができるので好きです。あとはベンチャー企業も好きなので、企業が成長していく過程を観ることができるのも好きな理由です。
ウィンクルボス兄弟! 「The Nodist」でもインタビューしたいですね。
はい!読者のみなさま、このインタビュー企画「Block」を楽しみにしていてくださいね。
仮にこの業界の歴史書ができるとしたら、どういう人物として藤本さんは名を残したいですか?
世話好きなお母さんのような人だったと言われる存在になりたいです。
「ミスビットコイン」から「ビットコイン・マザー」に?(笑)
改名案もいいですね(笑)
ただ、これにはちゃんとした理由があって、コミュニティービルディングに大切なのはお母さんのような存在だと思うんですよね。困った時に助けてくれたり相談に乗ってくれた世話好きなおかんみたいな人だったなー。って将来思い出してもらえたらいいなと思います。
なるほど。確かにコミュニティを作るのにはそういう方ってとても大事ですよね。
「人」を大事にしながら、世界中を飛び回っている藤本さんですが、好きな国はありますか?
訪れた事のある国は全部です! これは趣味とも繋がるのですが、ボーダレスに友達を増やしたいので、どこが好きとかはないです。
来月からも、今まで行ったことのない国、アルゼンチン、台湾、ベトナム、ケニア、フランス、イギリス、ロシアに行く予定です!
そんなにたくさん。(笑)
読者の皆さんが喜ぶような、面白い情報をお待ちしています!
それでは、最後に「The Nodist」への想いをお願いします。
日本には、とても素晴らしいメディアが既にいくつもあります。その中で、私たちに何ができるのだろうかと考えた時、アジア圏にフォーカスしていこうと思いました。なぜなら、ブロックチェーンや暗号通貨への関心が高いアジア圏の国々ですが、言語が多様なため、日本国内ではなかなか情報を得る機会が少ないのが現状だからです。
まず、日本と韓国で同時に創刊しましたが、中国、台湾、その他の国を含め、独自の繋がりや海外メディアとの提携を進めながら、読者の方々が今までアクセスしづらかった情報を提供できたらと思っています。
また、私が担当するインタビュー記事では、その「人となり」が分かる内容をお伝えすることで、読者の方々にブロックチェーンや暗号通貨を、より身近に感じていただけるような内容を目指したいと思います。
そして、今後は、日韓のみならず、アジア、欧米の最新動向を業界キーパーソンとディスカッションをし、ネットワーキングを行うカンファレンスも開催予定です! ブロックチェーンや暗号通貨がもつ価値や可能性を正しく、皆様にお伝えしていきたいと思いますので、どうぞ楽しみにしていてください!

本日、日本と韓国で同時に創刊した「The Nodist」。

インタビュイーの「人となり」に焦点を当てながら、ブロックチェーン・暗号通貨が持つ価値や可能性をわかりやすくお届けしていくので、ぜひ楽しみにしていただきたい。




記事作成・編集:The Nodist編集部
写真:小山 雄司郎